ishikawa
石川県ナースセンターの取り組み
石川県の魅力
伝統とアートが出会う、石川県

石川県では古くから、「弁当忘れても、傘忘れるな」という言葉があるように雨や雪が多い地域として知られています。石川県の玄関口である金沢駅では、金沢の伝統芸能である能楽・加賀宝生で使われる鼓(つづみ)をイメージした鼓門がお出迎え。日本三名園である「兼六園」、江戸時代の町並みが残る「ひがし茶屋街」、現代アートに気軽に触れられる「金沢21世紀美術館」、2022年に開館した「石川県立図書館」では百万石ビブリオバウムと呼ばれる美しいデザインの建築や豊富な蔵書に時間を忘れて一日中過ごすことができます。少し足を延ばすと、加賀温泉郷や、豊かな自然と素朴な伝統文化が残る能登半島があります。輪島塗や珠洲焼などの伝統工芸が息づいており、職人技に触れることができます。

輪島塗©石川県観光連盟
石川県立図書館©石川県観光連盟
一歩一歩、みんなで歩む復興への道 珠洲市総合病院が目指す、地域に寄り添う「これからの看護」 〜ウォーク&ランイベントに込めた、舟木総看護師長の想い〜

心をつなぐ4キロの道のり

 このイベントは2024年の能登半島地震の後から行われています。きっかけはDMATのメンバーの一言です。「みんなで歩いて健康づくりとリフレッシュをしませんか」と提案してくれました。当院では、元々金沢マラソンなどのイベントにリハビリを中心としたスタッフが個人的に参加していた背景もあり、スムーズに受け入れられたと思います。震災後の当院は退職者が相次ぎ、残った職員も仮設住宅で暮らすなど何かと不自由を感じていました。
日々やこれからの生活のこともあり、どうしても気は沈みがち、明るい雰囲気とは言い難かったです。
イベントでは病院周辺約4キロのコースを、参加者全員で約1時間かけて歩きます。ラン部門は1周では物足りないので、もう1周頑張っています。今年の4月で3回目となりましたが、毎回みんな一緒になって歩きながら話し、震災から少しずつ復興する街の様子を感じる機会になっています。家族連れで参加するスタッフにとっては、親子で外で体を動かすイベントにもなっているのではないでしょうか。
この日はさまざまなスタッフが会話を楽しみます。職種やキャリアは関係ありません。普段あまり話す機会のない方とも、ゆっくりと話ができる気持ちの良いイベントだと思います。みんなから感想を聞くと「話しながら歩けて楽しかった」「子どもとの思い出づくりができて良かった」と好意的で、参加者には記念のスマイルバッチが贈られます。

毎日一歩ずつでいい

 先にもお伝えしましたが、震災で多くの職員が辞め、当院は元気のない状態が続いていました。そのような中、2025年に総看護師長になりましたが、「頑張ろう」とはなかなか言えませんでした。みんな毎日精一杯なのに、これ以上の頑張りを求めていいのだろうか。限界を感じて辞めるのではないだろうか。と声掛け一つにもためらいを感じていました。ただ、今は少しずつではありますが、「ここで暮らす人のために」「頑張ろう」と言えるようになってきました。「珠洲に残ったみんなで共に頑張ろう」と。

昨年(2025年)の冬は手作りのクリスマス会も開くことができ、ホールに生演奏が響きました。小さなイベントかもしれませんが、スタッフや患者さんと温かい時間を過ごすことができました。当院のエントランスは、職員が丹精した季節の花々が患者さんやご家族を出迎えています。皆さん季節の花々を心待ちにしているようです。毎日一歩一歩でいいんです。
ウォーク&ランイベントのように何かできることをして、温かい気持ちを持てるように頑張りたいです。

ベテランと若手が支え合う

 能登プロジェクトでは現在、県外からの応援看護師を募集していますが、奥能登の現場にいる身としては期間限定でいいから看護職の皆さんの力を借りたいです。ありがたいことに、震災後に一度、家族で珠洲を離れたものの、やはり珠洲、奥能登が好きで戻ってきてくれた県外出身のナースもいます。これまでも多くのご協力をいただいてきましたが、まだまだ看護職の皆さんの力が必要です。

 当院のアピールをさせていただくと、市内唯一の総合病院として救急、急性期、地域包括、訪問看護、在宅、看取りと一貫して切れ目のない支援に携わることができます。ADLが低下する中でいかにご自宅に戻っていただくか、退院支援や地域の在宅看護に興味がある方にはお勧めの環境です。また、奥能登では唯一の脳外科があり、今年(2026年)からは歯科口腔外科も加わり、さらに地域に貢献できる働き方ができるようになりました。そして当院は災害拠点病院として災害看護にも力を入れております。

 管理者として感じている課題は、看護職の年齢構成です。30、40代が少なく、ベテランナース、プラチナナース、そして若手の20代が主なメンバーです。中間層の薄さを補うべくベテランと若手がパートナーになり、それぞれの得意分野を活かして働けるような仕組みをつくっています。

 今は、地元出身、新卒にこだわらず、とにかく短期でいいから来てもらうことにこだわっています。多様な働き方や、さまざまなキャリアを持つ仲間を受け入れ、大げさに聞こえるかもしれませんが、生き残らなければなりません。「さいはて」の病院ではありますが、豊かな自然に囲まれ、人情に厚い人ばかりです。もしも興味があれば、いつでも声をかけてください。心から歓迎します。

応援看護師を検討中の方へ

住宅費・光熱費は無料!手厚い生活サポートで安心のスタートを

応援看護師の皆さんには、住宅費や光熱費の自己負担は一切かからない環境をご用意しています。買い物や飲食店など、奥能登での暮らしについても最初にスタッフが丁寧にご説明し、困ったことがあればいつでも相談に乗ります。 これまで応援に来ていただいた方は、半年から1年ほど在籍される方が多いですが、まずは半年、1年でも私たちの力になっていただければ本当に十分です。安心して力を発揮できる体制を整えて、皆さんを心からお待ちしています。

13回目の「あなみず地域医療塾」を今年は8月に開催します。多職種や学生が語り合う「穴水ならではの学び」

語り: 公立穴水総合病院
総看護師長 松井 真智子

50年先の地域医療課題に挑む

 公立穴水総合病院では毎年8月、金沢医科大学能登北部地域医療研究所と「あなみず地域医療塾」を共同開催しています。このイベントは「地域が求める医療人を地域が育てる」をスローガンに掲げて始まり、2024年は能登半島地震のためやむなく中止となりましたが、皆の想いが実り翌2025年に再開。今年(2026年)で通算13回目を迎えます。 

 毎回、「日本が抱える50年先の地域医療課題」について、医療・看護の多職種はもちろん、これからの現場を担う看護学生も参加して在宅医療研修などを行っています。震災後は当院の一部施設も避難所になりましたが、職員が事前の準備・PRから本番まで一丸となって取り組んでいます。とくに模擬訪問診療で患者さんやご家族の役に扮した職員の演技はまさに「見もの」。長年の現場経験を活かしてリアルな患者・家族役を演じ切る「ベテラン俳優」のような職員もいるほどです(笑)。医療従事者役として参加する皆さんも、私たちのこの熱意を肌で感じ取ってくださり、毎回本物の現場さながらの充実した模擬診療が繰り広げられます。 

能登の「今」を知る貴重な機会に

 昨年(2025年)は、能登半島地震後のいわゆる「被災地」の介護施設や避難所、在宅避難の場を想定した実践研修が行われました。模擬診療後はグループワークへと移り、課題や改善案について、「こうすれば、ああすれば」と立場を超えて活発な意見が交わされます。震災後は(宿泊先などの影響もあり)県内からの参加や学生さんの姿が目立ちますが、実務経験はまだなくとも、能登の「今」を知る貴重な機会にしてもらえればと願っています。 

 今年の地域医療塾は8月2日(日)、仮設住宅を舞台にした模擬訪問診療を予定しています。医師、看護師、医学生、看護学生、保健医療福祉関係実務者、その他医療関係者など現在参加者を幅広く募っています。もちろん県外からの参加も可能です。詳細は当院管理課までお気軽にお問合せください。この塾への参加を通し、地域医療の現状を知り、参加者同士が交流の輪を広げ、より一層地域で活躍するための知識やスキルを学ぶ機会となればと願っています。

 当院では現在、患者さんや地域の未来をともに支える大切な仲間(看護人材)を募集しています。震災後、多くの支援・派遣ナースの皆さんに力を貸していただき、本当に救われました。「まずは能登の医療を見てみたい」。そんな気軽なきっかけでも大歓迎です。地域一丸となって皆さんを温かくお迎えします。私たちと一緒に、これからの地域医療の未来を歩んでみませんか?ぜひ、温かい雰囲気に触れにきてください。

穴水ならではの「おもてなし」

地域医療塾ではともに学びともに食べて語らいましょう

毎年、全国各地から多様な職種の皆様に穴水へお越しいただきますので、全員で机を囲むお弁当の時間も大切にしています。今年は、穴水町内のお菓子屋さんイチ押しの絶品スイーツをご用意してお待ちしております! 学ぶだけでなく、穴水の温かさもぜひ存分に味わっていってくださいね。 

詳細は石川県看護協会のサイトをご参照ください。

能登プロジェクト(能登半島地震の看護職を支え隊)
能登の復興に向けて

能登北部地域(奥能登)は、豊かな自然、歴史ある伝統文化、そして新鮮な海の幸に恵まれた魅力的なエリアです。2024年の能登半島地震・奥能登豪雨からの復興は現在「道半ば」の状況であり、多くの課題が残されています。能登の魅力ある豊かな自然や文化を次世代に継承していくための長期的な取り組みが続けられています。

被災後の能登地区への全国からの支援

令和6年1月1日に発生した能登半島地震からの復旧・復興を支援するために県内外から多くの看護職の皆様に応募していただきました。「能登を助けたい・能登の力になりたい」という方に就業いただき短期・長期にわたり能登地区の病院や福祉施設を支えていただきました。心より感謝申し上げます。
現在でも、震災の大きな影響を受けながらも住民の方々が懸命に生活再建に取り組んでいます。
能登の地であなたの看護師としての経験を活かしませんか?
石川県看護協会は、能登半島地震からの復興を支えるため現地で勤務してくださる看護師の募集を継続しています。詳細は、右記チラシよりご覧ください。

 

能登の就業者と求人施設について

令和7年9月末の時点で、238名の応募がありそのうち25人が就業しました。宿泊は病室もしくはアパートや官舎など慣れない環境でした。また、被災した看護職は半壊の自宅や仮設住宅に住んでいる方も多数おり頑張っています。現在の募集施設は9施設であり、そのうち病院は3施設、その他は介護医療院や特別養護老人ホームなどです。

※石川県看護協会ホームページをご覧ください。

https://www.nr-kr.or.jp/noto_h/noto-project/

能登の魅力発信
「弱音を吐かず、力を合わせ、退かない」 被災を乗り越えた職員の絆と、全国からの支援に支えられて

2024年の能登半島地震で最大震度7の激震地となった志賀町。その地に佇む「介護医療院 悠悠」では、現在も震災の影響が残る中、職員は協力し合って利用者様のケアに取り組んでいます。本レポートでは杉本雅孝事務長や職員の皆さんに当時から現在までの想いを伺いました。

語り: 介護医療院 悠悠
事務長 杉本 雅孝

被災者でありながら利用者様第一で頑張った職員たちの強さ

 震災発災時、私は年末年始の休暇で関東の自宅にいました。翌日の1月2日には何とか志賀町に戻ったものの、当施設はまるで「野戦病院」のような状態で愕然としました。あれから月日が経ち、当時を振り返って真っ先に浮かぶのはスタッフ一人ひとりの強さです。自身も被災者でありながら、利用者様第一でケアにあたるなど本当によくやってくれました。弱音を吐かず、力を合わせ、退かない。今となっても、すごいことだと思っています。

 震災後は助けられてばかりです。石川県看護協会をはじめ、DMAT、自衛隊などさまざまな組織にサポートしていただきました。県外から高校生ボランティアを受け入れたりもしています。全国から駆けつけていただいた応援ナースの方々もそうですね。「遠方より助けに来ていただいている」と感謝の気持ちでいっぱいです。本当に「天使のような存在」だと思っています。多く人々の支援を受けて今があります。私たちはこれからも、この地でできる限りのことをしなければなりません。

 現在の入居者は約60名で震災前と数はそれほど変わりませんが、必要な職員の確保を考えると、満床(72床)にはなかなかできない状態が続いております。施設内至る所で震災の影響がまだ残ってはいますが、完全復旧に向けて今夏からようやく本格的な工事が始まります。2026年度中には完了予定で、新しく生まれ変わった綺麗な施設で、地域の皆様の安心した日常をこれからも支えていきます。

職員の皆さんにも聞きました

Q1 仕事とプライベートは両立できていますか?

一日の仕事を終えて帰宅したら、オンとオフのスイッチを切り替えるようにしています。震災の時は忙しくて、そんなことを考える余裕もありませんでしたが、おかげさまで今は少しずつ、ミシンを使ったり、エコクラフトで作成したカバンや小物をSNSにアップしたりと、趣味を楽しむ時間もとれるようになりました。

Q2 仕事において工夫していることを教えてください。

震災の影響でケアに使えるスペースが狭くなるなど環境は大きく変わりましたが、利用者様のプライバシーへの配慮や、清潔の徹底は欠かさないようにしています。入浴や洗濯、おむつ交換など、不自由な思いをさせないよう、今できる最善を考えて行動しています。私は約5年前まで東京にいましたが、都会と比べても能登の皆様の『助け合う精神』の強さに日々励まされています。まだ制約はありますが、これからもチーム一丸となって力を合わせていきたいです。

「スタッフを大事にする」想いが繋ぐ輪島のケア 手厚い環境を整え、地域に欠かせない施設として前へ

輪島市の地域福祉の要として親しまれている「特別養護老人ホーム あかかみ」。広々とした開放的な空間の中で、利用者様一人ひとりに寄り添った温かいケアが提供されています。本レポートでは震災を乗り越え、スタッフを大切にしながら地域医療・介護を守り続ける森下進施設長にお話を伺いました。

語り:特別養護老人ホームあかかみ
施設長 森下 進

介護職を大切にしてきた歴史が、復興への大きな力に

 震災発生後、やむを得ない事情で能登を離れた方を除き、ほとんどの介護スタッフが当施設に残ってくれました。さらに嬉しいことに、他の施設から転職先として当施設を選び、新しく仲間となってくれた方もいます。  震災前から、勤務日や夜勤の回数などスタッフ一人ひとりの家庭事情や希望に配慮し、決して無理をさせない環境づくりを徹底してきました。それが「介護職を大切にしてくれる施設」という評価に繋がり、厳しい状況のなかでもスタッフが集まってくれた理由の一つだと感じています。

 現在は30代から70代まで幅広い世代の介護スタッフが在籍しており、特に40代の働き盛りのメンバーが中心となって活躍してくれています。「これからも輪島で介護職として長く働き続けたい」と当施設を選んでくれたことは、感謝しかありません。

安心の住環境とバックアップ体制で、新たな看護の仲間を待っています

一方で、看護職の確保については現在も非常に苦労しており、看護師不足の解消は当施設にとって喫緊の課題です。そのため、遠方から来られる看護師の皆様が安心して生活をスタートできるよう、能登半島地震による建設型応急住宅のうち空き住戸を、エッセンシャルワーカー向け仮設住宅の目的外利用として入居できます。また、能登での生活に欠かせない移動手段として、施設の公用車をご利用いただくことも可能です。

 特養での看護に不安を感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、当施設では夜勤は基本的になく、夜間はオンコール対応(あっても年に1〜2回程度)となります。また、嘱託医の先生が大変熱心な方で、こまめに診察に来てくださるため、医療連携の面でも非常に心強い環境です。ぜひ安心してお力を貸していただければと思っています。

広大な輪島を支える大切な拠点として

発災直後、多くの方々が津波を警戒して当施設へ避難されてきたことや、トイレ利用のために施設の一部を開放したことが昨日のことのように思い出されます。道路事情も悪く移動に時間がかかる中、職員自身も被災しながら施設に寝泊まりして対応にあたってくれました。

  おかげさまで現在は震災前と変わらないケアを提供できるようになりましたが、今でも仮設住宅から通勤しているスタッフがいます。輪島市は非常に広く、遠くは町野地区から長い時間をかけてショートステイのために来られるご利用者様もいらっしゃいます。この施設は、地域の方々の暮らしにとってなくてはならない存在であると改めて自覚し、これからも地域に寄り添い続けてまいります。

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    《電話番号》
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