私たちが暮らすこの国には、素晴らしい自然に囲まれた地域が数多く存在します。そして、離島や中山間部など、地理的・社会的に医療へのアクセスが困難な地域においても、そこに人々の暮らしがあり、医療や看護を必要とされています。
日本看護協会は、看護職がさまざまな場所で人々のいのち・暮らし・尊厳をまもり支える看護を提供し、すべての人々が、どこに住んでいても、その人らしく生涯を過ごすことのできる社会の実現を目指しています。へき地や離島で働く看護職は、地域の人々の生活に寄り添い、一人ひとりの健康や安心を支えるキーパーソンです。
へき地・離島での看護には、都市部とは異なる学びややりがいがあります。限られた資源の中で創意工夫を凝らし、地域の文化や風土を理解しながら看護を実践することは、看護の本質に立ち返る貴重な経験となるでしょう。また、患者・利用者との距離が近く、生活の背景まで深く理解し関わることができる環境の中で、地域の人々から信頼を得ながら看護職としての専門性を高め、唯一無二のキャリアを築いていくことが可能です。
いま、全国のへき地・離島で私たち看護職の力が必要とされています。あなたがこれまで培ってきた知識と経験、そして人を思う心が、地域の未来を支える力になります。
このサイトが、様々な地域医療の現場と、看護職とをつなぐ新たな架け橋となることを願っています。
日本看護協会会長 秋山智弥